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同居していても心は一人――「家庭内孤立」とは  東京都健康長寿医療センター

 同居家族がいるのに、家族と交流を持てていない高齢者が存在する。東京都健康長寿医療センター研究所・村山洋史研究部長らの研究チームは、そのような状況を「家庭内孤立」として提唱し、精神的健康との関連を調べた。

 同居者がいる人のうち、平日・週末休日いずれも同居家族との会話時間が1日15分未満で、かつ家の中で一人で過ごすことが多い人を家庭内孤立ありとし、年代が高いほど割合が高く、おおむね女性より男性の方が高い傾向がみられた。

 

 家庭内孤立している人はしていない人に比べて、主観的健康感、うつ状態、ウェルビーイング、孤独感のいずれも不良であり、また独居者と比べても精神的健康が不良な傾向がみられた。

 家庭内孤立の存在は、個人の経験として語られることはあっても、その実態や健康との関連性はこれまで明らかにされていなかった。従来の孤立対策では、独居者や家庭外の交流が少ない人に注目が集まりやすく、家族と同居している人の孤立は支援の対象として見落とされてきたが、家庭内孤立という概念が提唱されたことにより「同居している家族がいるから大丈夫」ではないことが浮き彫りとなった。

 そのため、地域包括センター、自治体、医療・介護・福祉の専門職などが同居の有無だけではなく、家庭内での交流に目を向けることも重要であると研究チームは述べている。

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<プレスリリース>「同居家族がいるから安心」とは限らない 家庭内孤立と精神的健康の関連を解明|研究成果|地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所

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