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ニュース・トピックス

妊婦は妊娠時期を問わずワクチン接種を―日産婦ほか

第810号

 日本産科婦人科学会(日産婦)などは8月14日、新型コロナウイルスワクチンについて、妊婦は妊娠時期を問わずワクチン接種をするよう推奨する声明を発表した。日産婦などが5月12日に発表した妊婦に対するワクチン接種に関する声明を、アメリカ疾病対策センター(CDC)などの最新の知見を踏まえて修正したもの。
 これまでは、妊娠12週までは偶発的な胎児異常の発生との識別に関する混乱を招く恐れがあるため、ワクチン接種は避けるべきとしていた。
 妊娠中、特に妊娠後期に新型コロナウイルスに感染した場合は特に重症化しやすいことを挙げ、感染が拡大している地域に住んでいたり、糖尿病、高血圧、気管支喘息などの基礎疾患を合併していたりする妊婦は接種をするよう促している。
 ワクチンの副反応については、妊婦と一般の人に差はなく、また妊娠の異常(流産、早産など)についても打たなかった妊婦と同じであるとの報告を示した。あわせて、妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染であることから、妊婦の夫やパートナーもワクチン接種をするよう呼び掛けた。

【関連リンク】
妊産婦のみなさまへ―新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンについて(第2報)
新型コロナウイルス感染症対策(COVID-19)~妊婦の方々へ~(厚生労働省・2021年8月23日更新)

感染妊婦の自宅(宿泊)療養について

 8月23日には、感染した妊婦が自宅などで療養となった場合、産科医療機関への連絡が必要なケースや、救急車を要請すべき状況の目安についても公表している(概要は下記を参照)。

かかりつけの産婦人科医もしくは保健所に連絡
・1時間に2回以上の息苦しさを感じる
・トイレに行く時などに息苦しさを感じる
・心拍数が1分間に110回以上
・呼吸数が1分間に20回以上
・安静にしても血中酸素飽和度が93~94%から1時間以内に回復しない

すぐに救急車を要請
・息苦しくなり短い文章の発声もできない
・血中酸素飽和度が92%以下

【関連リンク】新型コロナウイルス感染で妊娠中に自宅や宿泊療養(ホテルなど)となられた方へ



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