はたがや日和~JFPA相談室へようこそ~【865号】
思春期・FP相談LINE/避妊のためのピル&アフターピル相談室 相談員 笛田 恵子
朝、相談電話の留守電を解除すると待っていたかのように電話がかかってきました。「はい。ピル、アフターピル(注:緊急避妊薬)の相談室です。ご相談ですか?」と応答すると、「昨日アフターピルを飲んだのですが、24時間後くらいで飲んだので大丈夫ですよね」との相談でした。
「72時間以内でしたら効果は期待できますよ」と答えると「飲んでも何ともなくて、気持ち悪くもないし、頭も痛くないし…」と。できることはしたので、出血を待つようにと伝えました。すると一緒にピルも1シート渡されたが何時から内服すれば良いのかとの質問もありました。「緊急避妊をゴール」にしない医療機関なら、医師もしくはスタッフから服用時期の説明があったのでは? 尋ねたところ「確かにその時に先生が言ったけど、内容は何も覚えていないんです」との返答でした。もう緊急避妊のことで頭がいっぱいだったようです。
そこで ①アフターピルを服用した翌日(今日)から開始する。(避妊効果が最短の1週間で戻る) ②出血当日から内服開始する。(出血を待つ間の避妊なしの性行為は再度緊急避妊) ③始めようと決心した日から内服開始する(服用開始+1週間までは避妊効果なし)―以上の3つの内服方法があり、①と③では避妊効果が出る時期があるので、他の避妊方法との併用が必要であることも説明し、ご自身の性交頻度を考え決めるようお話ししました。
2年前に1年間程ピルを内服した事があったけれど毎日内服する面倒さに中止してしまったが、確かにピル内服中は飲み始めこそ不快感はあったものの、その後は特に問題なく、むしろ出血量が少なく生理痛も無く楽だったとも話してくれました。その時の記憶で、服用しても体調に変化がないことが、効果への不安材料になったようです。ピルは内服したり中止したりを繰り返すと血栓症の危険性が高くなるので、避妊が必要なら、継続することが大事であることをお話しし、内服再開をお勧めしました。
気が動転していて、医療機関でのやり取りが頭に入ってこない状況も理解できます、そして、科学的な情報で納得できれば安心して服用、継続ができる、迷って電話してきてくださった方の背中を押せるのは、私たちならではの力の見せ所なのだと思います。 「ところで、いつもの避妊方法は?」と問うと、「いつものパートナーは必ずコンドームを装着してくれるので大丈夫です。今回は相手が違って、コンドームも持ってなかったんです」との返答。その状態では性感染症の危険性もある事と、コンドームは性感染症の予防には有効だが避妊には心配が残ることも説明しました。
緊急避妊がきっかけで、これからの避妊と性感染症予防も考え直す機会になったばら、「経験にマイナスなしだよ!」そう思いながら、受話器を置きました。 2026年2月2日より研修を受けた薬剤師が勤務し、ユーザーに十分配慮された環境が整えられた薬局でも緊急避妊薬が購入出来るようになり、報道で知る機会もあったせいか、緊急避妊薬に関する電話相談も増えてきました。私たちの役割もまた増えることになりそうです。
