機関紙

【第664号】 平成21年7月1日発行(2009年)

2010年01月 公開

7月号の目次  

編集帳

十年間で変わったわが国のOC事情
・高校生のピアエデュケーターによる 校内ピアエデュケーション活動
座談会「生涯を通じた女性の健康 ~とくに更年期を中心として~」
シリーズ「子育て支援」②「ニコニコ抱っこのすすめ」
・「煙のない健康的な社会づくり」目指して
思春期はいま ―思春期保健相談士への期待―⑤

 

 

10年間で変わったわが国のOC事情

普及率3%、服用者の95%が「満足」


島本医師

家坂医師

北村常務理事

 

わが国で低用量経口避妊薬(OC)が承認されて十年が経過したのを機に、5月21日、都内のホテルでメディアセミナーが開催され、北村邦夫本会常務理事・クリニック所長がこの十年間に変わったわが国のOC事情について講演を行った(主催=バイエル薬品⑭)。

10年経過したわが国のOC

 厚生労働科学研究の一環として北村常務理事らが行った「第四回男女の生活と意識に関する調査」によると、わが国のOC普及率は3%で、服用者は推計82万3千人、「将来は使いたい」とする者を含めると、527万5千人と推計される。服用者を対象とした全国調査(OC情報センター、2007年)では、約95%が「満足」と答えている。
  OCは1999年6月16日に承認、同9月2日に発売されたが、わが国での承認が米国より四十年も遅れた理由について北村常務理事は、OCが・HIV/エイズを含む性感染症を拡大させる・乳癌や血栓症のリスクを高める・少子化をさらに加速させる―等の懸念があったことを挙げた。
  これらの懸念について、北村常務理事はOC承認後十年間の経過を踏まえ、次のように説明した。・OCがHIV/エイズを含む性感染症を拡大させるという事実はなく、06年11月に厚生科学審議会臨時委員として改訂に携わった「性感染症に関する特定感染症予防指針」では、OCに関する文言が削除された。・OCの長期使用のデータが揃った今日、OCのリスクとして乳癌が話題になることはなく、わが国での発症率が元々低い血栓症については、発売後の報告結果からOCの影響は極めて小さいと推定される。・各国の合計特殊出生率とOCの普及率の関係をみると、OCが少子化を加速させるとはいえない。

OCを使って確実な避妊を

 セミナー後半では、北村常務理事が進行役、家坂清子いえさか産婦人科医院副院長、島本長青せいこレディースクリニック銀座院長がパネリストとなり、討議が行われた。OC承認の際の障壁となった「OCを服用するとコンドームを使用しなくなるのではないか」との懸念について、家坂医師は「実際に処方し始めてみると逆だった。自分自身の身体や健康への意識が高い人ほど、(OCを)正確に服用している」と医療現場での実感を述べた。
 近年の人工妊娠中絶の減少とOCの普及との関係について、島本医師は「OCを使って確実に避妊をして、産みたいときに産めるようにすることが、中絶の減少に貢献していると思う。そういう部分で女性の意識を高めていきたい」と述べた。
 OCの利点について、家坂医師は「OCは、責任を持って仕事を果たす、きちっと計画を持って産むというところで、女性の生活を支える非常に強力なツールになる。その良さを知ってもらうのを医師としての使命と感じている」と述べた。

正しい知識の普及が課題

 北村常務理事が「この10年、医師やメディアのOCに対する意識の変化があったと思うが、最近ではメディアの取材も『月経のトラブルに対してOCを上手に使おう』というスタンスが増えているのでは」とパネリストに問いかけると、家坂医師は「OCは本来避妊薬だが、取材としては、(月経痛、月経不順、にきびの改善などの)避妊以外の副効用の方がメインになっている」とし、「月経痛が強くても、医療機関を訪れて相談する人が非常に少ない。とても残念に思う」と述べた。
  月経痛などで産婦人科を訪れる人がまだ少ないことについて、島本医師は「まだまだ情報不足だと思う」、家坂医師は「親の世代もOCについて学んでほしい」と、今後の課題を指摘した。

 

 

 

生涯を通じた女性の健康―とくに更年期を中心として―
本会では、セミナーの開催、教材の制作、自治体等への助成事業を通じ、「生涯を通じた女性の健康づくり」を支援していますが、今回は特に「更年期」に焦点を絞って座談会を企画しました。行政、看護教育、医療のそれぞれの立場から、生涯を通じた女性の健康支援に向けて、更年期をめぐる現状と今後の課題についてお話しいただきました。(文責・編集部)

医療現場でも更年期の知識不足

【小山】 更年期というのは大体45歳ぐらいから55歳、もっと広く取れば40歳ぐらいから60歳ぐらい、医学的には人生の折り返し点を少し過ぎたところという位置付けで、それほど重要視されてこなかったと思います。ただ、平均寿命もこれだけ延びてきますと、その先、50歳以後をどうやって元気に生きるか、非常に重要な意味を持ってきたと思います。
ただ、平均寿命の延びがあまりにも早いため、現場の医療の対応は非常に遅れている。50歳前後の女性が、例えば動悸がするというと循環器の病気じゃないか、腰が痛いというと整形外科の病気じゃないか、いらいらしたり、不眠があったりすると心療内科の病気じゃないかと、すぐ臓器的な対応をしがちです。更年期はまず全体を見ることが大切といったことも比較的知られていないのではないでしょうか。
【関】 戦後の行政施策の中では、スタートは、母子保健と栄養改善だったと思います。その後、成人病(生活習慣病)対策の観点で導入され、昭和58年以降の老人保健法の取り組みの中では子宮がん、子宮頸がんの検診が位置付けられました。
その後、この老人保健事業の枠組みが予防事業の中心として進み、骨粗鬆検診などの施策が徐々に積み重なってきました。現在は平成20年度から特定健診、特定保健指導が実施され、従来の老人保健事業として行われていた手帳の交付、健康教育、健康相談などは、健康増進法の中に位置付けられています。
国では女性の健康づくりを推進するために、「女性の健康づくり推進懇談会」を平成19年12月に設置しました。これは19年春に官邸を中心にまとめられた新健康フロンティア戦略の中の、「女性の健康力」を軸に、それをフォローアップするために立ち上げました。そこで議論を一年ぐらい積み重ね、全体を貫く発想として、「性差」に着目することが大事だと言われてきました。
【小山】 今、更年期は健康局とか生活習慣病対策室が主に扱っていると考えてよいでしょうか。
【関】 予防という面からすると、そうですね。厚労省の行政が「予防」と「医療」と「介護」に分かれるとすると、予防が健康局、医療が医政局、介護が老健局、医療でも医療保険のほうは保険局になります。そして雇用均等・児童家庭局が母子保健を担当しています。
健康局が全体の窓口的な部署になり、先ほど申した懇談会の事務局をやっているという位置付けです。
【河端】 現在の看護教育の中で、更年期の女性の健康問題について扱うのは、どこの領域になるかと言いますと、「母性領域」で扱うしかありません。しかし実際、母性領域の中でも更年期を教えられる時間は非常に少ないのが現状です。それは看護師国家試験問題からも言えます。試験問題が240問ある中で更年期に関する質問は1問出てくればいいので、更年期を十分に教える時間を取ることはできません。
成人、老年、地域看護学領域の中でも、更年期女性に関係する疾患や看護がありますが、更年期の教育がされてないので、更年期と関連付けた指導や援助ができません。たとえば、更年期女性が骨粗鬆症で骨折した場合、閉経期以降の急激な骨量減少について教育されていないため、骨折患者の看護で一括りにされ、男性も女性も同じ看護が提供されます。それは、更年期女性にとっては、不幸なことであり、医療経済面でも問題です。そのため、看護教育の中で更年期医学・看護学をきちんとした位置付けをしていく必要があります。
【江藤】 クリニックの患者さんの中には、初診時にコレステロールを下げる薬や高血圧の薬、抗うつ剤、安定剤などを持って来られて、いろいろな病院を回ったが改善されず婦人科に来るという人がいます。最近メディアで更年期のことも取り上げられるようになり、直接婦人科に行く人も出てきましたが、行った先で適切な医療を受けられず、不調な状態を続けている人達が非常に多いです。

更年期に重要な生活習慣の指導

【小山】 性差医療も、もともと欧米から流れ込んできた概念ですが、女性よりも男性のほうが50歳前後では三倍ぐらい心筋梗塞などを起こす。認知症もアルツハイマー型だけに限ると、女性のほうが閉経後は男性に比べて2~3倍多い。膠原病も女性のほうが多い。
 更年期は何となく分からないから、あまり近寄りたくないというのが医療現場の人たちの、多くの意見ではないかと思います。しっかりと対応していかないと、予防医学的にいろいろな手を打つ時期を逸してしまうこともあるかと思います。
【関】 婦人科の分野以外の先生方からも、性差の取り組みについての重要性や情報発信がなされ始め、わが国でコホートもかなりの数が維持され、改めてデータを見ながら性差を議論できるようになってきています。特定健診・特定保健指導で、大量のデータを個人情報保護に配慮しながら蓄積していく中で、さらに立体的に性差のデータベースができてくると思います。
一方で、悩みを持っている方の話をじっくり聞くときに、医学的な考え方に加えて、その方々が置かれた社会的、経済的な状況も含めて生活全体の視点に立った多面的な相談に応じる必要性が出てきていると思います。そこは医療保険でなかなか対応できない部分ですが、どのような方法で対応すればいいのか検討する時期になってきたと思います。
【小山】 更年期イコール更年期障害と思っている看護師や保健師が圧倒的だと思います。どうしてでしょうか。
【河端】 それは看護教育の問題だと思います。看護教育では、更年期イコール更年期障害という程度しか知識が与えられていないので、卵巣機能の低下が血管、脂質、骨とか免疫関係、脳細胞などに極めて大きな影響を及ぼすことについては、ほとんど知られていないと思います。
現状の看護教育では、卒後教育で更年期医学・看護学を学習できるシステムが必要です。また、今後、看護教育を受ける人たちには、看護教育カリキュラムの中で更年期医学・看護学の領域を入れていくことが必要です。
【小山】 医師は20万ちょっと、看護師は100万人ぐらいいる。国民の啓発活動には、非常に重要なポジションを占めているのではないかと。もちろん、地域保健事業に携わる方の役割も極めて重要です。
【江藤】 実際の診療では、更年期障害は日常生活が営めなくなるので治療が必要ですが、その治療期間は恐らく数年。その後は予防的な医療に移行していきます。例えば骨粗鬆症、脂質代謝異常なども含めて食事、運動、環境面などのアドバイスが重要になってくる。更年期女性もその具体的な内容を求めていて、「予防」というのが更年期以降非常に重要になってくるのを実感しています。
【河端】 特定保健指導の中で、更年期の健康習慣に関する指導というのはとても重要ですが、そういうときにやはり更年期の知識のある方と、ない方とでは指導内容が全然違ってきます。例えば、閉経前後はコレステロール値が変動し易くなりますが、更年期の知識がないと、短絡的にメタボにされかねません。

 

 

患者を受けるシステム整備が必要

【小山】 日本の医療の現場では、まず更年期かどうかを患者さんが自分で判断していると思います。対症療法の集積で医療費や手間暇ばかりかかっている。更年期が背景にあるということに医療関係者も気付いていない人が多いので、国民だけではなくて、医療の現場も関心を持っていただくことが重要です。
【関】 行政の立場からいうと、個々の事業よりむしろ国民が必要な情報を得られる仕組みづくりや研究助成等を通じて、エビデンスを構築していくことに対する支援のほうが中心になってくると思います。
「女性の健康づくり推進懇談会」が立ち上がって、最初に行ったことが啓発です。国の予算もなかったということもありますが、関係する諸団体が行っている取り組みに、国も主唱者として加わる形で進めています。昨今、メディアでもかなり取り上げられるようになり、国民の方々のご理解も進んできているように思います。
行政施策をどう展開していくか、財源をどう配分していくかということにつながっていくきっかけができてきています。
【河端】 更年期女性の多くは、自分が更年期障害だと気が付いても治療を受けられないのが現状です。更年期専門のところは、大きな大学病院で非常に予約が取りづらい。女性外来で受診したけど結局更年期の専門の先生ではなかったということもあります。
更年期女性の保健指導や治療の説明は時間がかかり、それに比較して、治療費は安いので、更年期女性は診療機関で歓迎されない現状があります。そのため、更年期女性の指導管理料などの保険点数設定などを含め、もっと更年期の患者さんを医療機関で受けてもらえるシステムをつくるのが必要ではないかと思います。
【小山】 医師が更年期をやりたがらない理由は、保険点数になる検査がそれ程多くないという経済的背景も強いと思います。
【河端】 医師の診療時間が五分でも看護師が20分ぐらい対応するのは可能だと思います。看護師による保健指導に保険点数を付けていただければ、更年期医療に積極的に取り組む医療施設も増えると思います。現状では患者さんの話をじっくり聞いて指導するのは医療経営上難しいです。保健所で更年期の保健指導の仕組みができればよいのですが。
【関】 まずその保健指導が治療的な取り組みの一環であるという説明がなされ、と同時にそれを点数化した場合にどれだけの影響があるか、最終的には限られた財政をどう配分するかが、中医協の議論になってくると思います。データがないと、まず俎上に上りません。
必要なデータを用意していくことは、関係する分野のエキスパートたちの果たすべき責任であると思います。
【小山】 やはりエビデンスを積み重ねていくということだと思います。
【江藤】 クリニックで電話対応をしていると、困っている人たちがとても多いです。例えば64歳までずっとピルをのみ続けていて調子はいいが、年齢的にホルモン補充療法に切り替えたほうがいいのか、治療を続けていても改善しないが治療法は正しいのかなど、今の医療の現状が見えてきます。
メディアなどを通して更年期の情報が出ても、安心して治療を受けられる医療機関が少ないので、しっかり対応できる人材の育成は非常に大切だと感じます。更年期に関するアドバイザーが疑問に対応をしてくれる窓口があると一番いいですね。
【河端】 それは、医療施設の中でも必要ですし、保健所や保健センターといった地域保健施設でも、更年期の問題に対応ができる人材が必要です。
【小山】 要するに保健センター、保健所などを生かすと。
【河端】 更年期の知識があり、更年期女性に適切なアドバイスできる人が非常に少ないのが問題です。
【小山】 そうですね。だから人材の育成と施設の拡充ですね。二十年位前は、更年期のうつ症状は、みんな精神科に紹介したんですけど、大学病院の廊下で会うと三年たってもまだ通っている例が多かったことを思い出します。結局精神科の領域の人たちは閉経と全然関係のない治療をしていたのだと思います。そういった点でも、各々の領域の専門の人に更年期の知識を持ってもらうのは大切です。

更年期の知識持つ指導者の養成を

【小山】 更年期を元気で過ごすためには、更年期全体を理解してもらうとともに、生活習慣を中心とした予防医学的な対応を目的としたメノポーズカウンセラー、メノポーズアドバイザーと言ってもいいと思いますけど、こういった人たちが非常に重要じゃないかと思います。
医療と限定すると確かに医師の、または医師の監督の下にとなりますが、医療を少し離れて生活習慣病のように対応すれば、もう少し違った制度の可能性もあるのではないかと思います。
【関】 サービス提供者の資質の向上を図るためには、資格で規定することもあるでしょうが、研修を行っていただくということもあるかと思います。ただそれを義務付けることになると、ほかを排除することにもなるので、十分な調整が必要となります。
最終的な目標は、質の高いサービスをいかに多くの方に届けられるかということで、そこを忘れてはいけないと思います。
【河端】 特定保健指導施行者が、更年期女性に、閉経後に起こる問題を生活指導の中で教育できれば、メタボリックシンドロームの予防だけでなく、骨粗鬆症の予防、尿失禁予防などの教育支援ができ、指導対象者の今後のQOLの向上も図れます。また、看護職が、更年期の知識を得られる機会として、更年期に関する研修会が、多くの場所で開催されればいいと思います。しかし、目立つ研修会は、日本家族計画協会の「中高年女性保健セミナー」などで、非常に少ないのが現状です。
【江藤】 生活習慣病の予防は長期に及ぶので、その都度、前回のデータと比較したり、コミュニケーションを用いて生活習慣を見直しながら意識の変容を行っていきます。そのため、実際に指導する側も知識をしっかりと持ってアドバイスすることが基本となります。

 

 

国民の健康づくり推進のために

【小山】 更年期について、国民にもう少し関心を持ってもらえるよう、啓発活動とともに、教育・医療制度などにも工夫を加えていくことが大切です。それから気軽に相談できる場所、相談を受け止める人材の育成、それらを実行できるような医療環境、経済的措置が大切と思います。
問題点を挙げるのは簡単ですが、それを現在決められた枠の中で、どうやって運用していくかは、今後知恵を絞るところではないかと思います。
【関】 行政施策の展開としては、平成21年度の新しい予算の中で
「女性の健康支援対策事業」という医療の予算を約3億6千万円の額で、まったく新規の事業予算として確保することができました。国を実施主体とするモデル事業を自治体に委託して実施していただく事業です。
目的は、生涯を通じた健康づくりの実践であり、その支援が大前提となります。近年多くの方が、性差を考慮するという考え方に関心を寄せています。この事業は、そうした背景の下で一人ひとりの女性が主体的に自らの健康に目を向けて、日常生活の中で自分自身取り組み、あるいは医療サービスや保健サービスを利用して、主体的な健康づくりをしていただくよう、支援する事業です。
年限は今のところ21年度から二年間に限られますが、自治体が創意工夫をこらしてできるだけ活用していただければと考えています。
【河端】 最近では様々な学会が更年期に焦点を当ててきています。これを機会にもっと学会間で連携を取っていく必要があると思います。
【江藤】 健康への関心が高まる中で、医療者も自分の専門職の中で個人の強みを見つけて自信を持って仕事に当たりたいという人も増えています。正しい知識や情報を得る機会を増やしていくことは今後大切になってきますし、専門資格などを持つ人達も増えていると思います。
【小山】 「母子保健課」というのが行政の中にありますが、「更年期課」というのはありません。この辺に少しターゲットを絞って、とくに高齢社会を迎えた今、関心を持っていただければ、国民の健康だけでなく、医療経済や国民の生活のクオリティを上げるのに、非常に貢献するのではないかと思います。

(以上 敬称略)

〈座談会出席者〉
※座長

北村本会常務理事 小山 嵩夫氏(NPO法人更年期と加齢のヘルスケア理事長)
家坂さん 関  英一氏(厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長)
蓮尾さん 河端恵美子氏(静岡県立大学短期大学部看護学科教授)
秋山さん 江藤亜矢子氏(小山嵩夫クリニック看護師長)

 

 

 

 

編集帖

▼日本の人口は2005年に初めて自然減となり、06年は増加に転じたが、07、08年は再び減少に転じ、今後は減少傾向の加速が予想される。一方昨年の合計特殊出生率が「1.37」と前年を0.3ポイント上回り、三年連続の上昇となった。これは30代後半の団塊ジュニアの出産が増えたことや、うるう年で一日長かったことが主な要因で、根本的に少子化に歯止めがかかったのではなく、一時的な現象といわれている。
▼日本の少子化は90年の1.57ショックに端を発し、国の重要な政策となった。その後94年の「エンゼルプラン」、九九年の「新エンゼルプラン」など、多くの対策が行われ現在に至るが、効果については厳しい評価も聞かれる。このままの状態が続くと、年金などの社会保障や経済・産業問題に大きな影響が出る。
▼厚生労働省雇用均等・児童家庭局は、「人口減少社会の到来を踏まえた少子化対策の推進、仕事と生活の調和と公正かつ多様な働き方の実現」を基本テーマとして数多くの事業を行っているが、本当に実効のある事業なのか精査する必要がある。また大きな期待を集めて設置された少子化対策特命担当大臣の主導の下、各局で行われている施策を一元化し、組織の再編、必要な財源の確保などを図る必要がある。安心して子どもを産み育てられるよう、育児環境や男性が積極的に育児参加できる社会支援の整備が急がれる。
▼本会は、すべての子どもたちが待ち望まれて生まれてくる社会の実現を目指している。このため、思春期保健の推進と望まない妊娠を防止するための啓発普及を最重点課題とし、今後も、「全国どこでも、誰もが望めば、リプロダクティブ・ヘルスサービスを受けられる社会の実現」を推進していく。(SS)

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