機関紙

【第684号】 平成23年3月1日発行(2011年)

2011年03月 公開
3月号の目次
編集帖
緊急避妊薬「ノルレボ錠」正式に承認
「松本賞」第15回受賞者、家坂清子さんに
・全国児童福祉主観課長会議開催

・シリーズ「小児歯科」<3>小児期に食べる機能の障害とその対応

・地域住民が求める保健師活動

職域保健の現場から<9>事業所の産業保健師の役割 ヤマハ発動機株式会社健康推進センター 保健師 荒井 方代

避妊教育ネットワークトークリレー<12>針間産婦人科(山口県宇部市)院長 金子 法子

 

 

 編集帖

 

▼幼稚園の音楽発表会を聞く機会があった。子ども達は出番を待っている間も、じっとはしていない。常におしゃべりをしている子や騒いでいる子、中には泣いている子などがいて、先生の言うことも聞かない。自由で、屈託のない行動はほほえましい限りである。この子ども達が元気で明るく成長して欲しいと願わずにはいられない。

▼しかし子ども達の育つ環境は、大変厳しいものがある。「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」(第6次報告)によれば、平成20年度の1年間に虐待により死亡した子どもの数は、心中以外の事例で67人と、前年度より6人増加。その内容も、望まない妊娠による事例が21人(31・3%)と最も多く、深刻さを増している。子どもはすべて、人々から祝福され、待ち望まれて生まれ、そして育まれなければならない。

▼昨年大阪で起きた3歳と1歳の幼い姉弟が食事も与えられないままに、1か月もマンションに置き去りにされ、死に至った痛ましい事件はいまだに心に焼きついている。母親が「育児がめんどうになった」との理由は親のエゴそのもので、許されるものではない。

▼精神的にも肉体的にも育児に疲れ、相談する相手もなく一人で悩み、そのストレスから子どもに衝動的に強く当たる行動は、誰にでも起こりうることかもしれない。そうならないために、地域ぐるみで子どもの安全を守り、問題を一人で抱え込まないよう仲間を作り、話し合いながら、社会全体で助け合って子育てが行われなければならない。

▼また児童虐待防止法の「通告」には、虐待と思われる児童を発見したら児童相談所や市町村に通告しなければならないという発見者の義務規定が盛り込まれていることも認識しておかなければならない。  (S・S)

 

 

 緊急避妊薬「ノルレボ錠」正式に承認

 

本会は処方施設向けセミナー等で適正使用促す
 「望まない妊娠」を防止するための緊急避妊薬が2月23日正式に承認された。承認されたのは黄体ホルモン製剤の一種であるレボノルゲストレルを成分とする「ノルレボ錠0・75㎎」。レボノルゲストレルを成分とする緊急避妊薬が承認されていない国は、国連加盟192か国中、日本、アフガニスタン、アルジェリア、ペルー、チリ、イラン、北朝鮮の7か国だけと言われ、わが国でも早期承認が待望されていた。
 この緊急避妊薬は、性交後72時間以内に2錠分を1回経口投与する方法で、国内で実施された臨床試験の結果によると妊娠阻止率は81・0%となっている。従来、医師の判断と責任で処方されてきた緊急避妊薬(卵胞ホルモン製剤と黄体ホルモン製剤の配合剤)に比べると、悪心、嘔吐などの副作用が極めて少ないことから服用者にとっても朗報と言える。
 ただし、1年間低用量経口避妊薬を使用した時の妊娠阻止率が99%を超えるのに対して、たった1回の服用での妊娠阻止率が8割程度ということになると、これを日頃の避妊法として使うことはリスクが大きすぎる。
 本会では、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会の後援を得て、緊急避妊薬を処方する診療施設の医師とコメディカルを対象とした「緊急避妊法適正使用セミナー」を5月29日の東京開催を皮切りに全国8か所で開催するとともに、一般向け電話相談を開設し、本剤の適正使用に努めていく。(セミナー問合せ0570(058)899)

 

 

 「松本賞」第15回受賞者、家坂清子さんに

 

リプロダクティブ・ヘルスの向上に取り組む
2月16日、アルカディア市ヶ谷(東京)において、「松本賞選考委員会」が開催された。本賞授賞候補者推薦人は、規定により選考委員会委員、過去の受賞者となっているが、今回は個人8人に加えて1団体が候補にのぼり、寄せられた功績調書をもとに厳正な審議が行われた。その結果、いえさか産婦人科医院副院長の家坂清子さんの受賞が決まった。1996年創設の本賞は今回で15回目となり、受賞者は延べ26人、職種別内訳は産婦人科医22人、公衆衛生2人、看護職2人。
 「松本賞」は、本会松本清一会長の名を冠した表彰制度であり、わが国におけるリプロダクティブ・ヘルス、中でも家族計画・避妊の専門的な分野で活躍する第一人者の功績を讃えて授与される。
 選考委員会は、清川尚(日本産婦人科医会)、吉村泰典(日本産科婦人科学会)、武谷雄二(日本生殖医学会)、近泰男(家族計画国際協力財団)、松本清一(本会)の各委員により構成。

●受賞者プロフィール

   
 家坂氏  

 家坂清子さんは、群馬大学医学部の出身。1974年に卒業後、出身大学の産科婦人科学教室に入局し、榛名女子学園医務課、前橋赤十字病院産婦人科、前橋協立病院小児科などの勤務を経て、1981年にいえさか産婦人科医院を開業。
 公職も多く、群馬県青少年健全育成審議会会長、群馬大学医学部非常勤講師、日本思春期学会理事、日本性感染症学会理事、ぐんま思春期研究会会長、NPO法人「子宮頸がんを考える市民の会」理事などを務める。
 長年セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)の向上に取り組んできた。診療の傍ら、全国各地で若い女性に対する性教育を行うだけでなく、『娘たちの性@思春期外来』(NHK出版)などの著作やテレビ出演などを通して、子どもから大人への過渡期にある思春期女子への理解を求めてきた。
 また、医師やコメディカル向けセミナーの講師や避妊教育に熱心な全国の産婦人科医によって組織されている「避妊教育ネットワーク」(本紙8面連載中)の世話人として活躍するなど、わが国における低用量経口避妊薬の普及に尽力してきた。2012年9月に軽井沢で開催予定の第31回日本思春期学会総会・学術集会の会長を務める。
 なお「松本賞」の授与式は、3月23日グランドヒル市ヶ谷にて開催予定。

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