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海外情報クリップ

【海外情報クリップ】
オランダの学校性教育

第808号

◆生徒らが望んでいること
 先進国の中でもオランダは性教育が進んでいるといわれています。しかし現在の教育内容が、多様化した今の生徒に適しているかどうか改めて検証する必要があります。12~18歳の生徒300人(都会・地方6校の男女)を対象に学校性教育について感じていることを、個人の聞き取りとグループ討議を通してラトガーズ(Rutgers、家族計画の研究教育機関)が報告しました。
 それによると、生徒らの評価は10点満点で5.8点。生徒らが今望んでいるのはこれまでの教育内容を越えた知識、例えば、性行為の同意、デートの振る舞い方、オンラインでの性の対話、性行為の快感、性的関係の多様性、性行為を強要された時、などの状況下で身に付けておくべきことでした。また、オンライン授業や動画を取り入れて、個人で学習できる環境を望んでいました。
 この調査では、教師ではなく同じ学級の代表生徒が皆の意見を聞くという手法を用いました。自分たちの問題を自分たちの中で考えることで率直な意見がでるとみているからです。生物学から見た性教育は、今では性の価値観や行動、人間関係や性的指向の多様性を包括するセクシュアリティ教育となっています。他の教科と違い、生徒らが置かれている学級クラスのなかで現実に起こることを扱うばかりでなく、校内あるいは放課後、家庭内まで影響が続きます。そのため、クラスの雰囲気と教官の教え方が重要だと専門家は指摘しています。教え方によっては偏見感情を助長しかねません。
 結論として著者らは、まず安全で落ち着いた少人数のクラス環境を作り、教師は質問を投げかけながら、生徒自身が知識、価値観、行動規範を発見するのをサポートするのがよいとしています。また、質問は、クラスの中でできるものと個人的にするべきものとを敏感に見分けることが重要だと言っています。
参考 Cense M, et al., Int. J. Environ. Res. Public Health 2020, 17

(翻訳・編集=オブジン)



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