性交痛とリューブゼリー

性交痛の原因と解消法

2018年09月 更新

「性交痛」とは、性交時に感じる痛みの総称です。
そのほとんどは、挿入時の膣内の「うるおい不足」が原因といわれています。

そもそも女性器はどうして「濡れる」のか?

一般的に言われる、女性器が「濡れる」という現象。
これはいったいどういうメカニズムになっているのでしょうか?

女性は性的な興奮が高まると、下半身に血液が流れ込み、
腟壁周辺に張り巡らされている毛細血管が拡張して、
血管壁を押し開くことで、その隙間から潤滑液がしたたり落ちてきます。
これがいわゆる「濡れる」仕組みです。

このように書くとやや大げさな印象を持ちますが、
イメージとしては、暑いときに額に玉のような汗をかくように、
「腟が汗をかく」感じです。汗と同様、腟潤滑液も分泌までの時間や量には個人差があり、
濡れやすい(または濡れにくい)から良い・悪いということはありません。
ただ分泌が不十分で濡れていない状態で無理に挿入しようとすると、
乾燥による痛みを感じたり、粘膜を傷つけてしまうことがあります。

「うるおい不足」の原因はさまざま

逆に、性的興奮が高まっていても「濡れない」ことがあります。
年齢や体調など種々の要因が考えられますが、その代表的なものは以下の通りです。

ストレス・緊張

ストレス・緊張

女性の場合は特に、ストレスによってホルモンバランスが大きく乱れることがあります。その結果、腟潤滑液の分泌が不十分になり、うるおいが不足します。

前戯が不十分

冒頭でお話ししたように、腟潤滑液は性的な興奮の高まりから分泌されます。その前提が整わないまま、つまり前戯が不十分な状態で挿入をしようとすると、摩擦が生じて痛みを感じてしまいます。これはセックスに慣れていない若い男性に多いのですが、自分本位のセックスをしようとする男性にも見受けられます。男性は女性が常に受け入れる準備ができているわけではないことを理解し、相手を思いやった行動が大切です。

出 産

出産

産後はホルモンバランスが通常時と異なるため、分泌量が減るなどのうるおい不足が起こりやすくなります。また会陰裂傷や会陰切開の痕のひきつれや、「もし会陰が切れたら...」などの不安や緊張から起こる筋肉のこわばりも、痛みを招く要因となります。

更年期

更年期

更年期に入ると女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少し、腟やその周辺部分の皮膚のハリや弾力が失われるなどの更年期症状が出てきます。細胞の衰えに加え、皮膚や粘膜も薄くなり、うるおい自体も失われていくので、局部がヒリヒリしたりかゆくなったりなど、性交痛以外にもさまざまな不快な症状が現れます。最近では20代から若年性更年期障害を訴える方も増加しています。

動脈硬化

動脈硬化

血管壁が固くなると、性的興奮が高まってもその血管壁が開かず、濡れるのに時間がかかってしまったり、濡れること自体が難しくなってしまいます。

婦人科の病気

骨盤内の腫瘍(子宮内膜症、子宮筋腫など)や<br />炎症性疾患(性器クラミジア感染症、カンジダ外陰腟炎など)

性交痛の原因として、骨盤内の腫瘍(子宮内膜症、子宮筋腫など)や炎症性疾患(性器クラミジア感染症、カンジダ外陰腟炎など)の可能性もありますので、不安な方は婦人科を受診しましょう。

その他

性は脳なり

性行為は本能的な行為であると言われる一方で、"性は脳なり"とも言われます。妊娠や性感染症に対する不安、二人の関係性、環境や身体的・精神的トラブルなどが原因となって、十分にうるおいが得られない場合があります。
また、一度何らかの理由で痛みを感じてしまうと、次回以降にその痛みに対する不安や緊張がストレスとなってうるおいが不足し、また痛みを感じてしまうという悪循環が生まれる可能性もあります。心当たりがある方は、パートナーとゆっくり話し合ってみるのも良いでしょう。

以前は、「うるおい不足」は中高年女性特有の悩みだと思われていましたが、
現在では年齢にかかわらず、誰もが抱え得る悩みとなっています。

うるおい不足の解消法としては、リューブゼリーなどの「潤滑ゼリーの使用」や
「ホルモン補充療法」、「漢方療法」などが行われます。
特にリューブゼリーは、産婦人科医療の現場でも推奨されており、
ドラッグストアなどで手軽に購入できます。

一人で悩まず、パートナーと相談しながら、上手に解決したいですね。

(監修:一般社団法人日本家族計画協会理事長/日本家族計画協会クリニック所長 北村 邦夫)

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