機関紙

【第732号】平成27年3月1日発行(2015年)

2015年03月 公開

3月号の目次   「家族と健康」有料購読の申込みはこちら

1面 ・学校教育の改善求め要望書提出

   ・編集帖

2面 ・平成27年度本会主催セミナー開催予定他

   ・人口問題協議会・明石研究会 提言を発表

3面 ・第3回「知っているようで知らない 性の健康セミナー」開催 他

4・5面 ・思春期保健相談士 新たに126人

6面 ・職域保健の現場から<25>横浜女学院中学校・高等学校・横浜学院幼稚園・養護教諭(専修)保健師 衛生管理者 小澤 美奈子

7面 ・海外情報クリップピルは米国で最も使用されている避妊薬/開発途上国の10代女子の出産/危険なサイバーデートとは

8面 ・避妊教育ネットワーク リレートーク <60>最終回 つくばセントラル病院(茨城県牛久市)岡村麻子

 編集帖

▼「指導者のための避妊と性感染症予防セミナー(SRHセミナー)」の今年度のテーマは「妊娠・出産には限界があることをどう教えるか」だった。例年通り、全国8か所で開催されたが、参加者数は前年比438人増の1466人を数えた。当該領域の指導者が「妊娠・出産の限界」について関心が高いことを如実に物語っている。

▼人口動態統計によれば、第1子出産時の母の平均年齢は、1975年に25・7歳であったものの直近2013年には30・4歳となり、晩産化が確実に進行していることが分かる。わが国の場合、フランスやデンマークなどEU諸国に比べて婚外子率が極めて低いことから、晩婚化が晩産化を招いていることは確かだ。事実、わが国の平均初婚年齢は男性30・9歳、女性29・3歳で、女性については1970年の24・2歳に比べて5歳以上も上昇している。
▼卵子の老化が話題になって久しいが、精子も老化することが最近明らかになっている。獨協医科大学の岡田弘教授によれば、年齢別の精子による卵子の活性化率を見ると、精子の受精能力は35歳から低下するというのだ。男性は何歳になっても妊娠させる能力を備えていると教えられてきた筆者としては、この報告を聞き愕然とさせられた。
▼産むか産まないか、いつ産むかを決めるのは個人の選択であることは今さら言うまでもないが、35歳を超えては妊娠率・生産率は急激に低下し、43歳以上になると過半数は流産し、子どもが生まれるのはわずか2・3%に過ぎない。自身のライフプランに「育児」の文字が書かれるのであれば、妊娠・出産の適正年齢について真剣に考える必要があるだろうし、学校教育にあっては科学的・具体的な情報を積極的に提供していくことが肝要だ。(KK)

 職域保健の現場から<25>

私学から生涯保健活動への可能性を見出して

横浜女学院中学校・高等学校・横浜学院幼稚園
養護教諭(専修)保健師 衛生管理者 小澤 美奈子

職場の特色
本校の保健活動領域は、学校保健全般と教職員の産業保健管理を合わせた、非常に幅広いものです。私がこの職に従事して20年が経過しますが、この執務を取り巻く変化は非常に大きいものでした。
私のこれまでの活動を振り返りながら、学校保健の現場と、そこに従事する教職員の保健管理・健康推進の課題についてご紹介したいと思います。

保健管理の経緯と大きな転機
私は私学の保健師として、学校保健と併せて教職員の産業保健的な管理にも携わっています。まず職員健診ですが、この実施者は設置者であるので、公立校においては養護教諭は必ずしも直接的に関わるものではありません。私学である本校では、保健師・衛生管理者の立場から、私がこの健診計画の立案・実施・健診票の管理を担っています。学校には校医がおりますが、教職員の健康管理には必ずしも関わるわけではなく、この形態では事後措置として保健管理上の関与が困難です。しかし、本校では早くから校内実施での業者委託を導入し、法的に定められている結果の個人通知も行っており、健康推進・改善への取り組みについては、設置者による衛生管理者と産業医の選任をもって衛生委員会を設置することにより整備を進め、この課題はクリアしています。
学校職員における産業保健管理は、衛生委員会という組織があってこそ、法令遵守や責任体制等を踏まえた介入整備を高めていくことができます。現在では公立においても県立高校を中心に校内整備が進められてきていますが、個人情報保護の観点から人事権を持った管理職は構成メンバーには入ることはできません。

本校の健康管理の取り組み
を踏まえた私の活動は、①危機管理②ヒューマンエラーの予防システムづくり③結核・インフルエンザ・感染性胃腸炎を中心とした感染症対策④労災二次健診に加えての特定健診・特定保健指導対応⑤行事等が重なる多忙な時期にこそ目立つ心身の不調を来した教職員の調整―などで、現在はメンタルヘルスチェック導入の整備等々、課題は尽きません。

   活動に関係する法規ほか

1.産業保健関係
・労働安全衛生法 ・健康増進法
・高齢者の医療の確保に関する法律

2.学校関係
・学校保健安全法(同施行規則)
・感染症法
そのほかアレルギー・麻しん等各種ガイドライン、文科省・厚労省関連の通知、公文書を通しての行政指導


3.その他教職員として意識しておくべき職責
・安全配慮義務 ・予見可能性義務
・注意義務 ・結果回避可能性義務

以上宿泊行事を含めて生徒同様

保健事業における教育現場の良さは、特にタイムリーな対応が求められる感染症対策で、適切な対応協力と理解が得られやすい点です。また同僚のメンタル不調にも、教職員なので観察力は鋭く理解されやすい点も挙げられます。反面、感情労働的要素も多いので、その点がストレス要因となり、また加齢や運動不足なども加わって、肥満とともに耐糖能低下、脂質代謝異常につながっていきやすいことがあります。

教育現場を取り巻く状況と課題
本校の生徒は現在非常に落ち着いていますが、子どもたちの傾向というのは、全国的にも共通して時代の変化や影響を色濃く反映するものです。安倍政権による「いじめ防止対策推進法」を受けての対応整備や、平成24年度の「児童生徒の健康状態サーベイランス」事業報告では不登校、経済的事情からの高等学校中途退学、特に女子のメンタルヘルス関連、夜型のライフスタイル、自尊感情での指摘が取り上げられています。教師間でのネットワークをもって見えないものを捉える「心の目」が必要です。
現在の私の関心は、法的な整備を追い風に昨今取り上げられている「データヘルス」「コラボヘルス」です。これまでのデータの蓄積から問題を可視化し、教職員の健康課題の対策と個別支援を含めたシステムづくりを、教育現場でどう進めていくことができるのか。個人的にも非常に興味深く、可能性を感じているところです。
また特定健診・特定保健指導に対しては、本校ではいち早く私学事業団が実施している訪問指導委託制度を導入し、すでに4年が経過しようとしています。
このように私は学校保健を軸に「生徒だけでなく教職員・保護者・その他学校に関係するすべての人々」を対象とした「生涯保健」に携りながら、学校というフィールドでこそできるヘルスプロモーション的展開と可能性に希望を持って、日々、学びを深めています。

人口問題協議会・明石研究会 提言を発表

開かれ活力ある日本を創る

人口問題協議会・明石研究会(明石康会長)は2月6日、東京・市谷の保健会館新館にて、昨年12月にまとめた提言「開かれ活力ある日本を創る―鍵を握る女性、若者、高齢者と外国人」の発表会を開催した。

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明石会長

提言は、人口減少に歯止めがかからない日本の課題に対し、主として人的資源確保のための方策に焦点を当てた内容となっている。同会は、2013年1月から約1年にわたって開催された各分野の専門家らによる研究報告を基に議論し、提言を①少子化への対応②男女共同参画と女性の地位向上③若者への期待④アクティブ・エイジングへの挑戦⑤人口減少時代の移民政策を考える―の5点にまとめた。
明石氏は、「前途有為な若者たち、才能に満ち溢れた女性たち、そして経験豊かな高齢者の三者が相まってこれからの日本を押し上げていく」とした。また、「外国人労働者の受け入れも視野に入れて、長期的・国民的見地から考えるべきだ」と述べた。提言には、包括的な移民法の整備や、移民庁設置の必要も記載されている。
また阿藤誠代表幹事は本提言について「国際的な面に多々触れている点が目新しい」「(少子化対策の提言で)リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を冒頭に持ってきている点が特徴的」と語った。
提言書は昨年末に国会議員や政府関係者、各政党の政策部局などに送付されている。なお、提言書は電子書籍として、事務局であるジョイセフのHPから閲覧することができる。
http://www.joicfp.or.jp/jp/more/akashi-kenkyukai/

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