妊娠中から考える お産のあとの あなたと赤ちゃんの健康
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乳幼児期の栄養④乳幼児期の栄養・食事の重⑤離乳について①身体発育や栄養の状態を確認しましょう②授乳について③粉ミルクのつくり方要性についてあれば、かかりつけの医療機関や乳幼児健診の際に相談しましょう。赤ちゃんの栄養は母乳が基本です。特に初乳は、赤ちゃんを病気から守ってくれる成分が多く含まれています。お母さん自身の体質や病気などの影響、お母さんの仕事の都合により母乳を与えることが困難な場合は、育児用ミルクを活用しましょう。飲む量は赤ちゃんによって個人差があるので、むりに飲ませることはしないでください。よろこんで飲み、体重が順調に増えているのなら心配ありません。粉ミルクのつくり方は、製品によってきめられたとおりの濃さに溶かすことが大切です。井戸水やわき水は、雑菌によって赤ちゃんが体調この時期に形成された味覚や嗜好、さらに食習慣はその後の人生の健康にも影響を及ぼすと言われています。また、家族や他の人といっしょに食べることを楽しむ豊かな食の体験により、赤ちゃんは「食べたい」という意欲がわいてきます。健やかな心とからだの成長・発達のためにも、楽しい食事の雰囲気をつくり、規則正しく食事をする習慣を定着させることが大切です。こどもが成長すると、母乳や育児用ミルクだけでは必要なエネルギーや栄養素が十分にとれないため、それらを補う必要があります。母乳や育児用ミルクだけをとっていた赤ちゃんに、なめらかにすりつぶした状態の食物を与えはじめ、次第に食物の固さと量、種類をふやしていくことを離乳といい、この時にお子さんにあげる食事を離乳食といいます。なめらかにすりつぶした食をくずすことがあります。赤ちゃんの粉ミルクや水分補給には、水道水、水質基準の検査に合格した井戸水や、ミルク調製用の密封容器に入った水などを使いましょう。粉ミルクの調乳の前には必ず手を洗い、一度沸騰させた70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かし、充分に冷まして体温ぐらいになっていることを確認してから飲ませるようにしましょう。飲み残しや調乳後2時間以上たったミルクは必ず捨てましょう。生まれてからの赤ちゃんの主なエネルギー源は母乳や育児用ミルクですが、5~6か月頃からは食べる練習を始めていきます。食物の形態は、液体から固形物へと徐々に変わり、食べる食品の種類や量が増えていき、この食べる経験を通じて摂食機能を身に付けていきます。乳幼児期は成長や発達が著しく、生涯にわたる健康づくりの基盤となる重要な時期です。家族や周囲の大人は、こどもの発育状況、日々の様子をみながら、こどもが必要なエネルギーや栄養素をとることができるようにすることが大切です。しかし、授乳や離乳、食事の場面では無理強いは禁物です。焦らず気長に、こどもが成長していく過程を楽しみましょう。乳幼児期のこどものからだつきは、成長とともに変化し、個人差や栄養法による違いが大きいです。お子さんの身長や体重の値を定期的に母子健康手帳に記載されている身体発育曲線のグラフに記入して、身体発育や栄養の状態を見ましょう。お子さんの身長や体重の変化が曲線を横切ったり、体重の減少が見られたりなど、発育について気になることが            ーーーーCONTENTSーーーー① 身体発育や栄養の状態を確認しましょう ② 授乳について③粉ミルクのつくり方④ 乳幼児期の栄養・食事の重要性について⑤離乳について⑥ 離乳への移行⑦離乳の進め方⑧ 離乳の完了⑨幼児期の食生活46

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