Q28
確実な避妊法としてのピルが普及しても、人工妊娠中絶数の減少は期待できないとの意見がありますが、この点についてはどうでしょうか
A
アメリカではそのような因果関係を示すデ−タないとのことです。しかし、オランダの例でみれば、ピルの普及が人工妊娠中絶数の減少に寄与したことは明かです。アメリカのピル服用率は十パーセント程度、オランダでは四十パーセント近くという違いがそのような結果を生んでいるのかも知れません。
スウェ−デンでも、オランダと同様な結果が出ています。スウェ−デンでは一九七四年に中絶が自由化されたことを契機に一時的に中絶が増加しましたが、十代の中絶については、性教育の徹底やピルの普及などもあってか、年々減少傾向を示してきました。しかし、一九八四年からは十代の中絶率が上昇しています。その理由として、ピルの処方にあたっている家族計画指導員が「ピルが乳ガンの原因になる」という疫学調査の結果を鵜呑みにして、若い世代への指導に消極的になり、その影響からか、ピル服用者が激減し、それに伴って人工妊娠中絶率が高まったというのです。ピル服用者がある程度以上に達すれば、人工妊娠中絶率の低下をもたらすことは誤りではなさそうです。
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